ビジネスシーンで着用できる「きちっと感」があって、ポロシャツのように「快適な着心地」が魅力の『ニットシャツ』。
じつは数年前までは、生地がざっくりしているニットシャツが多く、ビジネスシーンでの着用が正直難しかったです。
しかし!
生地を編む技術の進化によって、見た目ではニットだと分からないほど目が細かく、ビジネスシーンで着用しても全く問題ないニットシャツが続々と登場しています。
こちらのページでは、ニットシャツ専門店ITOHARI店長小林が、 ビジネスマンにおすすめのニットシャツを紹介します!
よろしければ、ニットシャツ選びの参考にしてみてください。
「ニットシャツ」とは・・・?
ニットシャツとは、『編み生地で仕立てたシャツ』のこと
ずばり「ニットシャツ」とは、「ニット=編み生地」で仕立てられたシャツのことです。
よく誤解されてしまうのですが、毛糸で編まれたセーターやウール100%のセーターだけを、ニットと呼ぶわけではありません。
素材が綿100%でも、完成品がセーターでなくても、編み生地で仕立てられたアイテムなら、ニット製品なのです。
一方、私たちが普段着ているシャツは「織り生地」で仕立てられたものです。
あまり一般的な用語ではないのですが、ニットシャツと呼び分けるために織り生地で仕立てられたシャツを、「布帛(ふはく)シャツ」と呼ぶこともあります。
【ここが凄い!】ニットシャツの3大魅力
ニットシャツの基本をおさえたところで、ニットシャツの魅力について解説していきます。
ニットシャツの魅力は主に3点。
- 動きやすい伸縮性
- 心地よい通気性
- お手入れが楽なイージーケア性
1つずつ順番に見ていきましょう。
伸縮性(ストレッチ性)があって、ノンストレス
ニットシャツは身体の動きに合わせて柔軟に「伸縮する」ため、とても動きやすく、身体へのストレスが少ないという特徴があります。
この伸縮性は、まさにニット生地だからこそ。
ニット生地は、糸で作った輪(ループ)に、糸を引っかけて編み上げていくため、その構造上、縦と横方向に伸縮性が生まれるのです。
「伸縮性」は、ニットシャツと普段のシャツとを比べたときに、一番わかりやすい違いの1つと言えるかもしれません。
通気性が高くて、心地よい
ニットシャツは、見た目が普段のシャツと変わらないのに、ポロシャツみたいに通気性がいいという特徴があります。
仕事でも問題なく着られるように、生地の目がとても細かく編み込まれている・・・とはいえ、ニット生地の組織には空気がほどよく通りぬける余裕が残っているためです。
ちなみに、ニット生地の目の細かさを表す単位に「G(ゲージ)」というものがあります。これは1インチ(2.54cm)の間に編み針が何本並んでいるかを意味し、このゲージ数が高くなればなるほど、高密度に編み込まれていることになります。
洗ってそのまま、ノーアイロンで着られる
ニットシャツはシワになりにくく、洗濯後もノーアイロン、もしくは軽いアイロンがけで着られるものが多い特徴があります。
編み物であるニット生地は、糸同士の結びつきが強すぎないため、生地が変形(折り曲がる etc.)しても、元の状態に戻りやすいのです。
アイロンがけの手間が減るというのは、一人暮らしや単身赴任、長距離の出張時にも特に嬉しいポイントですね。
商品によっては更にシワになりにくいよう「形態安定加工」をかけたものもあります。
洗濯は、「裏返してネットに入れる」だけで大体OK
「ニット」という単語から、洗濯に関して心配する人が多いかもしれません。
確かに、ニットシャツは普段のシャツと違います。が、そんなに心配しなくても大丈夫です。
シャツの表裏をひっくり返して、ネットに入れて洗う(畳んでネットにいれると、よりベター)
- 回転式乾燥機(タンブラー乾燥)にはかけない
- 乾かすときは、シャツ自身の重さで伸びてしまわないようにする
- この3点を守っておけば、大丈夫です。
クリーニング屋さんに預ける場合
自宅での洗濯が不安なら、クリーニング屋さんにお任せするのもアリです。
ただ、クリーニング屋さんを利用する場合は「預けるときに、ニットシャツです!」と、伝えること。
これを忘れないようにして下さい。
伝え忘れてもクリーニング屋さんの方で気付いてくれるとは思いますが、万が一、誰も気づかずに機械のプレスにかけてしまうと、ニットシャツがペッタンコになって伸びてしまうことがあります。
せっかく購入したニットシャツです。長く大切に着ていきたいですね。
ビジネスシーンで活躍するニットシャツの選び方
おすすめのニットシャツは、こんなシャツ
シャツの見た目や着心地などなどを考慮した上で「これだ!」とおすすめするニットシャツは、『こんなニットシャツ』です。
生地は「綿×ポリエステル」がおすすめ
おすすめの生地は、綿×ポリエステルです。
「綿の吸水性や肌ざわり」と「ポリエステルの速乾性」をバランスよく採り入れたことで、非常に快適に過ごすことができますよ。
ちなみに、ニットシャツに採用される他の生地にはこんな種類があります。
言わずと知れた自然素材。吸水性が高く、肌ざわりが優しいのが特徴です。「綿といえばシワになりやすい!」というイメージがありますが、ニット(=編み物)になったことで、比較的お手入れが楽になっています。
・ポリエステル
言わずと知れた化学繊維。縮みにくく、シワになりにくいという特徴があります。ポリエステル100%シャツよりも、綿の肌ざわりとポリエステルの機能性をバランスよく採り入れた混紡シャツ(=綿ポリシャツ)として流通していることがしばしばです。
・COOLMAX(クールマックス)
様々なブランドが採用している機能系素材です。元々はスポーツウェア用に開発されていたもので、乾燥速度は綿の約5倍。
「クールビズにぴったり!」という触れ込みで紹介されることが多く、実際その通りなのですが、秋冬の「汗冷え対策」や「ジャケット下の蒸れ対策」としても活躍してくれます。
・鹿の子
いわゆるポロシャツでお馴染みのニット生地です。生地表面の凹凸のおかげで、汗ばんだときでも生地が肌にベタつきにくく、さらっとドライな着心地をキープしてくれます。
ちなみに「鹿の子」は、素材ではなく編み方の分類。そのため、綿100%の鹿の子や、ポリエステル100%の鹿の子が販売されています。
快適で気持ちよく過ごすために、ニットシャツは欠かせないアイテムになっています。
ご自身のライフスタイルに合う生地やデザインを選んで頂き、最高のシャツライフをお過ごしください。