「今日はどんなコーデにしようか?」
こう考えたとき、まず頭に思い浮かぶのは、ジャケットやパンツ、あるいは靴ではないでしょうか。
これらコーディネートの主役を張れるアイテムに注目が集まるのは至極当然で、いろいろなブランドの特徴や着こなし方を知っている方も多いかと思います。
しかしベルトとなると、いったいどれくらいの方が気を遣っているでしょうか?
もともとベルトの役割は、衣服を腰の位置に固定することで、あまり目立つ存在ではありません。
ですが、ベルト1本のせいで、せっかくのコーディネートがちぐはぐになってしまったり、全体的にまとまりのない印象になってしまうことも。
そこでこの記事では、メンズベルトを選ぶ上でのポイントを、「ビジネス」と「カジュアル」の2つのシーンに分けて解説。
そして、それぞれの場面にふさわしいおすすめのメンズベルトを各10本、計20本ご紹介したいと思います。
さりげなくベルトにも気を配れる男性は、女性たちの間でもきっとポイントが高いはず。
そんな下心があってもなくても、きっと役立ちますので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
※掲載されている価格は、2022年07月20日時点のものです。
メンズベルト選び方のポイント
ジャケットやパンツと同じく、ベルトもブランドによって素材やデザインは千差万別。
自身のテイストにあったものを選ぶのが一番ですが、着こなしだけでなくTPOに合わせたベルトをチョイスするのが大切です。
ここでは「ビジネス」と「カジュアル」の2つの場面に分けて見ていきます。
ビジネスシーン
もっともベルトを着用する機会が多いスタイルといえば、スーツ。
特に営業系の仕事をされている方にとってスーツは、相手に与える印象を左右する重要な”ツール”ともいえるので、こだわりを持って選んでいる方も多いかと思います。
そこで忘れてはいけないのがベルトの存在。
どれだけビシッと仕立てたスーツでも、ベルト1本で台無しになってしまうことも。
TPOも含めて、ビジネスの場にふさわしいベルトとはどのようなものか、さっそく見ていきましょう。
素材
ビジネスシーンなら、やはり素材は本革を選びたいところ。
リーズナブルな合成皮革を使用したものもありますが、触った時の質感や艶が圧倒的に違いますし、物持ちの良さ(耐久性)の面でも、本革に軍配が上がります。
また、メジャーな素材である牛革には、下位のようなさまざまな種類があるので、好みや予算に合わせてチョイスするとよいでしょう。
- カーフスキン
牛革の中でもっとも上質とされ、生後6ヶ月以内の仔牛の革を使用。
きめ細かで柔らかく、軽いのが特徴。 - ステアハイド
多くの革製品に使用されている種類で、生後2年を経過したオス牛の革を使用。
比較的柔らかく、厚みが均等なのが特徴。 - カウハイド
生後2年を経過し、出産を経験したメス牛の革を使用。
カーフスキンとステアハイドの中間の柔らかさと厚みを持つのが特徴。 - ブライドルレザー
上記3つとは異なり、決まった年齢や性別に関係なく成牛の革を使用。
もともと馬具向けに作られた革なので非常に耐久性に優れており、表面をワックスや蜜蝋でコーティングしているので水にも強いのが特徴。
デザイン
スーツに美しくフィットするのは、”プレーンベルト”と呼ばれる、バックルも含めシンプルなデザインのベルトです。
一般的に、ビジネスシーンでふさわしいとされているベルトの特徴は下記の下記の通り。
- 幅は3~3.5cm
- 色はビジネスシューズの基本色と同じく、ブラックやダークブラウン、ダークネイビー
- ステッチが入っているものは、革と同色で細かいもの
また、仕事関係での交流会やパーティーに出席する場合にはこの限りではなく、華やかな雰囲気を感じさせるハイブランドのドレッシーなベルトもおすすめです。
カジュアル
カジュアル(=プライベート)なシーンで身に付けるのであれば、その日の気分やコーディネートに合わせていろいろ楽しみたいですよね。
スーツスタイルのように決まりはありませんから、存分に自分のテイストを取り入れましょう。
素材
ベルトに使用される革の種類は牛や馬にはじまり、クロコダイル(ワニ)やオストリッチ(ダチョウ)といった高級なものまで実に多彩。
特にクロコダイルなどの革は、素材自体がデザイン性も主張してくれるので、コーディネートの大きなポイントになるでしょう。
また、布やナイロン製のベルトは、色のバリエーションも豊富で革にはない発色があるので、差し色として取り入れるのもグッドです。
デザイン
カジュアル向けのベルトの場合、ビジネス向けとは反対に、少し幅の広いデザインの方が合わせやすくおすすめ。
メッシュやスタッズ付きのタイプはコーディネートの一部として取り入れやすいですし、リングやダブルピンをはじめとした個性的なバックルのデザインでひねりを利かせるのも一興です。
着こなしのポイント
ビジネスとカジュアル、2つのシーンに合わせるベルトを見てきましたが、着こなし方を誤るとせっかくのコーディネートもぶち壊しです。
しかし、まったく難しいことはなく、ベルトの「色・素材」と「穴の位置」の2点に気を付ければ問題ありません。
ベルトの色・素材は靴と合わせる
ベルトの色や素材は靴と合わせるのが王道のコーディネート。
特にスーツスタイルではマナーともいえ、色の異なる組み合わせは相手にちぐはぐな印象を与えてしまいますので、くれぐれもご注意を。
ベルトの穴は真ん中を
ベルトは、真ん中の穴で留めたときにもっともバランスよく見えるようにデザインされているので、自分のウェストにあったサイズを選ぶこと/調節することが大切です。
大抵の場合、ベルトの穴は5つ開いているので、バックルのピンが真ん中(3番目)の穴にくるようにしましょう。
また、穴が3つや7つといった場合でも、真ん中に合わせればバランスがよく見えます。
一般的なベルトの相場は?
選ぶブランドや素材によって、ベルトの価格は大きく変わりますし、ベルトには徹底的にこだわりたいという硬派な方も中にはいるかもしれません。
とは言っても、大まかな物差しがないと選びにくいのは間違いないので、下記の年代別の予算をご参考にしていただければと思います。
- 20代:¥5,000~¥20,000
- 30代:¥5,000~¥30,000
- 40代:¥10,000~¥50,000
【オン・オフで使い分ける】
おすすめメンズベルト20選
ここからは、「ビジネス」と「カジュアル」の2つのシーンに分けて、おすすめのベルトをそれぞれ10本ずつご紹介。
定番と言われるものから高級感溢れるハイブランドまで網羅しました。
みなさんのベルト選びのご参考になればと思いますので、さっそく見ていきましょう。
ビジネスベルト10選
ベルトのチョイス次第では、あなたの印象もガラリと変わってしまいますので、気を抜かずに。
ここでは、著名ブランドを中心にオーソドックスなものから、少しひねりの利いたもの、ドレッシーなデザインのものまでピックアップ。
いつものスーツスタイルにうまく取り入れてみてください。
1本で4つのスタイルを楽しむ
日本でもなじみ深く、1975年には百貨店で販売されていました。
2種類のバックルがついており、リバーシブル使用のベルトと組合せて、全部で4通りのデザインを楽しめるお得なベルトです。
比較的リーズナブルながら、高級感あふれるデザインでギフトにも最適です。
クラシックスタイルの真骨頂
大人の男性の魅力を漂わせる風格あるデザインが特徴です。
同色ながら、裏表で異なる表面加工を施したリバーシブルベルトなので、コーディネートに合わせて使い分けができます。
父の日や、恋人の誕生日のプレゼントととしていかがでしょうか?
大人の色気漂うラグジュアリーブランドを体感
ブランドのアイコンである”GG”のマークをベルト全体とバックルデザインにもあしらった贅沢な1本です。
通常のスーツスタイルにはやや派手めながら、仕事後のパーティーシーンで大人の色気を醸し出すのにぴったりなデザイン。
ここぞというシーンでぜひ身につけたい1本です。
ハイブランドの品質をオンでもオフでも
圧倒的な知名度の高さから、男女問わず非常に人気が高く、贈答用としても需要の高いブランドです。
ブラック/ブラウンのリバーシブル仕様なので、1本で複数のシューズに対応可。
ステッチはないものの端正なデザインで、ビジネスシーンはもちろんのこと、スポーティーなスタイルに合わせても存在感を発揮します。
さりげないマルチストライプがコーデのポイント
ビジネス、カジュアル問わず、日本でも絶大な人気を誇ります。
ブランドの代名詞である”マルチストライプ”をループにあしらったデザインで、少し”外し”を利かせたいときにぴったりのベルトです。
シンプルながら上品さがあふれ出るデザイン
その中でももっとも有名なラインが、ポロ ラルフローレンです。
やや細めのデザインで、シャープなラインのスーツにもマッチ。
エレガントさを出したいときに重宝するアイテムです。
ブランドのアイコン”ガンチーニ”をあしらって
ブランドのアイコンである”ガンチーニ”をバックルにあしらったスタイリッシュなデザインで、スーツスタイルでもさりげなく主張します。
リバーシブル使用なので、気分やコーディネートに合わせてうまく使い分けたいですね。
トップブランドのエレガンスを纏う
宝飾品ブランドでありながら、時計やバッグをはじめとしたアイテムでも高い評価を得ていることでも有名です。
ブルガリの代表的なデザインのリングをバックルに配しており、エレガントさをさりげなく演出してくれます。
シックなスタイルにワンポイント華を添えてくれる頼れる1本です。
名作「サントス」のデザインをそのままに
誕生から100年以上の歴史を持ち、今なお世界中の人びとから愛され続けている時計「サントス」。
そのフォルムを踏襲したバックルデザインを採用しており、エレガントなルックスでスーツスタイルを引き締めてくれます。
恋人にこのベルトを贈って、お返しに「サントス」をおねだりしてみるのもいいかもしれませんよ?
老舗ながらコンテンポラリーなデザインで1段上の着こなしに
そのセカンドラインあたるランバン コレクションは、よりモダンで洗練されたデザインが特徴です。
シャープなシルエットで、フォーマルスタイルにビシッと決まってくれるデザインが魅力。
コストパフォーマンスにも優れており、ワンランク上の品質を感じてみたい方に最適な1本です。
カジュアルベルト10選
ここでは、TPOといったこともそれほど気にする必要はありませんから、自分の好みの赴くままに、気に入ったブランドやデザインを選びましょう。
モード界の帝王の世界観を知る
その中でも若者向けに展開されているのが、エンポリオ・アルマーニです。
スタイリッシュなバックルが2つ付属し、リバーシブル仕様なので4種類のデザインを楽しめます。
ハイブランドのテイストを手の届く価格で体感できる価値ある1本でしょう。
”工房”の職人気質が生み出す最高品質レザー
「ボッテガ」(工房)の名の通り、伝統技術を持つ職人の手作業が生み出す確かな品質の革製品が、多くの人びとを魅了しています。
メッシュながらトーンを抑えた色味なので、コーディネートに取り入れても、主張しすぎることのないさりげないアクセントに。
デザイン性だけでなく、耐久性にも優れているので、長く使って愛着の湧く1本になるのではないでしょうか。
武骨なデザインでマニッシュな仕上がりに
前衛的ながらも品を失わないテイストで、独自の世界観を創り上げています。
男性らしさを感じるバックルながら、ベルト本体は上質なカーフスキンを用いており、その使用感は一度使えば病みつきに。
もちろん、ジーンズに合わないわけがないデザインで、ワンランク上のコーディネートに引き上げてくれます。
お馴染みのチェック柄をベルトでコーデのアクセントに
チェック柄の素材には、Eキャンバスという再生可能な資源を原料にしたものを使用に、環境に配慮した造り。
リバーシブル仕様で、裏面はプレーンなレザーなので、ビジネスシーンにも利用できます。
高級感溢れるクロコ柄が魅力
日本における人気は非常に高く、本国イタリア以上とまで言われています。
クロコダイルのエンボス加工を施したレザーを使用し、一つひとつ手で磨き上げた逸品。
いつものコーディネートに取り入れるだけで、一気にラグジュアリー感が増すアイテムです。
国産メーカーが放つ質実剛健なベルト
革のなめしの工程に3週間以上の時間をかけるなど、国内最高峰の品質として知られています。
薬品を排した自然に近い製法で造られているため、一つひとつ染め上がりが微妙に異なるのが特著う。
また、経年変化も楽しめるので、あなただけのオリジナルの1本を育ててみるのはいかがでしょうか?
職人が作り上げる手編みの逸品
その後、高品質な鞄や財布といったレザーグッズも手掛けるようになりますが、ブランドを一躍有名にしたのが、今回ご紹介するこのメッシュベルトです。
上質なブライドルレザーを使用し、耐久性はもちろんのこと、熟練の職人が丁寧に編み込んだ美しい外観が特徴。
品質にも徹底的にこだわりたい人に、特におすすめです。
スポーティーなスタイルならこれ一択
ポロシャツの生みの親であり、スポーティーなファッションに欠くことのできないブランドと言えます。
配色のコントラストが美しく、ベルトを中心にコーディネートを組み立てたくなる1本。
父の日のギフトなどで、いつまでも若々しくいてほしい気持ちを込めて贈るのも、忘れられない演出になりますよ。
ジーンズの老舗が造るジーンズのためのベルト
100年以上にわたってジーンズを造り続けてきた老舗らしく、ベルトもジーンズにピタリとはまるデザインに仕上がっています。
革の厚みやバックルで少しゴツさを出しつつも、シャツ+ジャケットのキレイ目のコーディネートにも違和感なく合わせられます。
ホンモノの革を適正な価格で
海外から厳選したレザーを取り寄せ、妥協を排したモノ造りでジワリとファンを獲得し続けています。
その中でも、一枚革を使用したカジュアラインのマーサー。
オーソドックスなデザインで、大人の落ち着きを感じさせてくれます。
あとがき
メンズベルトを選ぶうえでの基本的なポイントにはじまり、おすすめのベルト20本まで見てまいりました。
コーディネートの中でも、あまりスポットライトが当たることのないベルト。
しかし、何も知らずにチョイスを誤ると、みっともないスタイルがあっという間に出来上がってしまいますので、くれぐれもご注意を。
ベルト選びのポイントをしっかりと押さえて、ぜひみなさん自身のコーディネートを完成させてください。