ビジネスマンの欠かせない相棒である、ワイシャツ。
袖を通すなら、やはり自分の体型にフィットして、格好よく見える1枚がいいですよね。
そんな中、既製品の中から自分にフィットする1枚を探すのではなく、自分にフィットするオリジナルの1枚を作る
「オーダーシャツ」は、紳士の贅沢であり憧れです。
「オーダーシャツ」は嗜好品のイメージがあってハードルを感じてしまう人も多いかもしれませんが、実はそんなことはありません。6,000円程度から注文できるオーダーシャツだってあるんです。
・・・そういうワケで今回は、オーダーシャツにフォーカスして、おさえておきたい基礎知識やおすすめブランドなどを紹介していきます。
「オーダーシャツ、注文してみたいけどハードルが高い」
「イージーオーダーとか、パターンオーダーとか意外と種類があって混乱する」
そんな疑問や悩みをお持ちの方のお手伝いができれば幸いです。
▽着心地にこだわりたい方におすすめ
▽コスパ重視な方におすすめ
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改めて、オーダーシャツとは?
まず始めにオーダーシャツについて改めて解説していきます。
基本的な知識から、3つほどあるオーダーシャツの種類についてもふれていきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
オーダーシャツ=自分の体型によりフィットする特注のシャツ
オーダーシャツの特徴といえば、何と言っても「自分の体型に綺麗にフィットするサイズ感」でしょう。
シャツに限らず服は、既に用意されたサイズの中から、自分に合ったものを探すのが一般的ですよね。
でも改めて考えると、人間の体型がSとM、L、XLの4パターンに綺麗に分類できるはずがありません。
既成シャツだと、多かれ少なかれ、どこかのサイズ感を我慢(肩回り、腰回り、胸回り etc.)しないといけない一方で、自分に合ったシャツを着られるというのは、オーダーシャツの大きなメリットです。
仕様やディティールに、好み・こだわりを反映しやすい
オーダーシャツの特徴その②は、仕様やディティールに自分の好み・こだわりを反映しやすいこと。
「いつも来てるシャツ、胸ポケットがあればもっと便利なんだけどなぁ」
「このシャツ、ワイドカラーver. は売ってないのかなぁ・・・」
「クールビズ用に、あのシャツのリネン版があれば最高なのに」
といった具合に、既成シャツだと、かゆい部分に手が届かない……なんて方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
オーダーシャツは、注文時にディティールを自分好みにカスタムできることも多いため、これまでは我慢していた願いが叶い、より愛着が湧く1枚に仕上げることもできる。これもオーダーシャツの醍醐味といえるでしょう。
製作方法によって、ざっくり3種に分類できる
ひとくちに「オーダーシャツ」と言っても、実はその具体的な仕立て方によって様々な種類があり、ざっくりと以下3種
- パターンオーダー
- イージーオーダー
- フルオーダー
という具合に分けることができます。
1つずつ特徴を紹介していきます。
既製シャツを改造・カスタムしていく、パターンオーダー
オーダーシャツの中で、最もお手頃な価格で注文できるのが「パターンオーダー」。
既成シャツ(または、既に用紙されたシャツのパーツ)をベースに、袖丈や着丈といった部分を調整していくタイプです。
既にあるものを自分好みに改造・カスタムしていくイメージに近く、オーダーシャツ初心者にとってもハードルが低いといえますね。
その一方で、なで肩やイカリ肩といった「同じ肩幅48cmだけど、同じとはいえない体型」への対応に、どうしても限界があるという弱点もあります。
よりベターな設計図を選ぶとこから始める、イージーオーダー
既に用意されている型紙(シャツの設計図)の中からベターなものを選び、シャツを作成していくのが「イージーオーダー」。
生地を裁断する所から注文内容を反映できるため、なで肩やイカリ肩に対応するための体型補正も可能です。
体型補正もできて、このあと紹介するフルオーダーよりも低価格でおさえられるため、オーダーシャツに慣れた人には一番おすすめのタイプといえます。
もう設計図から(=ゼロから)作ってしまう、フルオーダー
型紙(設計時)そのものから製作していくのが、「フルオーダー」。
サイズ感や体型、身体のクセ(左右で微妙に異なる肩の高さ etc.)、ディティール、生地の種類など、ありとあらゆる要素を反映できます。
その一方で、どうしてもお値段も相応の高さになると同時に、全部決められるが故に、ある程度の知識が要求されるといった、自由過ぎて不自由みたいな一面があることも。
とはいってもフルオーダーは店員さんや職人さんとのコミュニケーションを重ねて注文を固めていくものなので、迷ったこと・分からないこと全部尋ねてみれば問題はないでしょう。
オーダーシャツを注文するときのポイント
ここからは実際にオーダーシャツを注文するときにおさえておくとスムーズになるポイントを紹介します。
変にハードルの高さを意識する必要はありませんが、準備ゼロで臨むのも考えもの。さくっとチェックして、オーダーシャツの注文をスムーズに進めましょう。
着用スタイル・着用シーンは、しっかり決めておこう
オーダーシャツを注文するときは、着用スタイルや着用シーンをしっかりと決めておきましょう。
極端な例えをあげるなら、どんなに完璧にフィットするサイズ感のシャツでも、えり型を大好きなボタンダウンにしたら結婚式では着られません。
オーダーシャツのディティールに、自分自身の好み・こだわりを反映させられるとはいっても、着用シーンによってNGなディティールがあることは、忘れないようにしておいてくださいね。
シャツ用語をいくつかおさえておこう
オーダーシャツを注文する際は思いもよらぬシャツの知識が要求されることもあります。店員さんに聞くか調べるかすれば済む話ではありますが、いい機会なので、ちょっとシャツ用語に詳しくなってオーダーシャツの注文に備えてみませんか?
大きいほど生地にツヤが出る「番手」
番手とは、生地に使われている「糸の細さ」を表す値で、大きくなればなるほど生地が艶やかになります。一方で、生地の耐久性は番手が大きくなるほど低下していくため、やさしく取り扱う必要が出てきます。
美しい絹に“相応の丁寧な扱い”が求められるように、番手が上がるほど、その生地は美しく繊細になっていくのです。
ニット生地を選ぶなら注目したい「ゲージ数」
最近は、生地の選択肢に「ニット生地」があることも増えてきました。
ニット生地とは、いわゆる編み生地のことで、伸縮性があって肌ざわりが柔らかいのが何よりの特徴です。
ニット生地の緻密さは「ゲージ数」で表され、ゲージ数が大きいほどツヤとハリのある生地になります。
見た目と着心地を左右する「芯地」の手法
えりやカフスといった、いわゆるシャツの固い部分には「芯地」と呼ばれる生地が挿し込まれています。
「高いシャツは、柔らかいけど不思議とヘタれない」
「パリッとしてる襟は型くずれしないけど、あたりが気になる・・・」
といった違いは芯地の種類だけでなく、その手法・タイプによっても変わってくるのです。
芯地の種類まで選択できるケースは多くありませんが、普段のシャツライフでもちょっと役立つ知識なので簡単に紹介しますね。
接着剤でガッチリ固める「完全接着芯」
半永久的に効果が持続する接着剤で芯地を固定するタイプです。
パキッとした見た目で分かるように肌馴染みには優れませんが、型くずれしにくく、価格を低くおさえられるメリットがあります。
接着剤を使わないので、肌なじみがよい「フラシ芯」
芯地を接着剤で固定しないため、仕立てに技術が要求されるタイプです。
手間がかかるために価格が高くなりがちですが、しっかりした見た目を保ちつつ、着心地が良く仕上がるメリットがあります。
ちょっと接着しておいて、洗ってる内にフラシ芯になる「仮接着芯」
水溶性の接着剤で仮接着しておくタイプです。
最終的にフラシ芯と同じになりつつ、生産時には完全接着芯と同じようにコストを低くおさえられるハイブリッドタイプです。
実店舗とオンライン店舗の違いをおさえておこう
普段シャツを購入するときと同じように、オーダーシャツもブランドや店舗によって、「実店舗」と「オンライン店舗(EC)」で注文することができます。
最近は、実店舗でのやりとりと、オンライン上でのやりとりを合わせて、注文を進めるタイプを増えてきました。
実際に完成サンプルや生地の風合いや手触りを確認できる実店舗
実店舗の強みと言ったら、やはり「サンプルや生地パターンにふれた感じを実際に確認できる」ことでしょう。こればかりはオンライン店舗だと中々太刀打ちできません。
一方で、近くに実店舗が無い場合は完全にお手上げとなってしまうのが哀しいところ。東京住まいの人ならどうにでもなりますが、地方住まいの方だと実店舗に行くだけでも時間と出費がかかってしまいます。
イージーオーダーやフルオーダーは、少なくとも1回(最初の採寸 etc.)は実店舗まで足を運ぶ必要があるブランドが多いです。
自宅で簡単に注文できるオンライン店舗
実店舗に対してオンライン店舗の強みは「ベッドの上で寝転がっていても注文できる」という場所時間を問わないお手軽さにあります。
以前は店員さんのアドバイスが受けにくい大きなデメリットがありましたが、最近はリアルタイムのチャットシステムで質問や相談を受け付けているサイトも増え、その点に関するデメリットは解消されつつあります。
完全にオンライン上で注文が完結するタイプもあれば、最初の採寸だけ実店舗で受けて、それ以降をオンラインで進めるタイプなど、実店舗とオンライン店舗を上手くハイブリッドしているブランドもいくつかあります。
お直し対応かどうか、チェックしておこう
オーダーシャツとはいっても、実際に仕上がったシャツに袖を通した後で「あと1cm短くできれば……」なんてことも、なくはありません。
注文する前に、そのブランド店舗がお直しに対応しているかどうか、対応しているならその期限と料金はどれぐらいか、まで確認しておくと安心です。
おすすめオーダーシャツブランド10選
ではここからは、おすすめオーダーシャツ店舗・ブランドを紹介していきます。実際にオーダーシャツを注文するときの参考にしてみて下さいね。
※掲載している価格などの情報は、2024年1月時点でのものとなります。
※クリックするとそのブランドの紹介へ移動します
INDUSTYLE TOKYO|FABRIC TOKYO|SOLVE|麻布テーラー|GINZA Global Style|Maker’s shirt鎌倉|SKYRTA|SADA|MISQUE|土井縫工所|
PICK UP!!「オーダーシャツより着心地◎な既製シャツ」を仕立てるブランドの、カスタムオーダー
「首回り」と「裄丈」のサイズ調整に加えて、「襟型」や「ボタンの種類」などを自由に選択できるタイプで、形式としてはパターンオーダーに近いと言えます。
公式通販サイトでも注文を受けていることがあるのですが、現在受付期間外(&リピーターの方に向けた不定期開催形式)なので、INDUSTYLE TOKYO のオーダーシャツを考えている方は東京都目黒区の実店舗で、スタッフの方と相談しながら理想の1枚を手にしていただければと思います(既成シャツの購入も可)。
また、オーダーシャツの前に1度、「オーダーシャツよりもしっくりくる」既成シャツを試してみるのもいいかもしれませんね。
▼既製の動体裁断®シャツに寄せられる声
オーダーシャツよりしっくりきました
5.0
試しに一枚買ったら、オーダーシャツよりしっくりきました。
すぐ気にいって追加で3枚購入。手持ちの他のシャツをほとんど着なくなりました。引用元:公式通販サイト
試しに1枚だけ買ってみたら、もう他のシャツが着られなくなりました
5.0
この着心地を知ってしまうと、他のシャツが窮屈に感じてしまうぐらいで、
シーズンに1着は買ってしまってます。引用元:公式通販サイト
フルオーダーとパターンオーダーの良ハイブリッドタイプ
フルオーダーとパターンオーダーのいいとこ取りをした、イージーパターンでシャツを仕立てているモデルなので、価格と完成品のクオリティのバランスがいいのが特徴。
商品開発を自ブランド内で進めることで、コストを抑えつつ高品質なオーダーシャツに仕上げています。
最初の1枚は、実店舗で「サイズ計測」や「要望アンケート」などを通してオーダーする必要がありますが、その後(2枚目以降)はオンラインで注文から受け取りまで完結可能な、実店舗とオンライン店舗のハイブリッドしたスタイルです。
イージーケア性にこだわったワイシャツのオーダープラン
- ガイドに従って手持ちのシャツを自分で採寸する
- 手持ちのシャツをメーカーに送って採寸してもらう
- 実店舗で採寸してもらう
と言う具合に、いくつかの採寸方法に対応してくれるので、一番しっくりくるもの選べるのは嬉しいですよね。
またもう一つ特徴的なのが、生地の選択肢に、ソルブ独自の「超ノンアイロン生地」を用意していたり、型崩れしにくいテープ縫製を採用していたり、イージーケア性にこだわっている需要にも対応してくれています。
丁寧な実店舗コミュニケーションは、やっぱり安心
実店舗のみで採寸・注文を受けるスタイルを今も貫いていますが、選べるシャツディテールの豊富さをみれば納得。この選択肢の数を「うわっ面倒」ではなく「ワクワク」に昇華するには丁寧なコミュニケーションが欠かせないでしょう。
他の店舗と比べても非常に長いお直し期間を設定しているのも嬉しいポイントですね。
膨大な選択肢を、丁寧なコミュニケーションで「ワクワク」に昇華
1つ前で紹介した『麻布テーラー』と同じように、非常に豊富な選択肢(えり型で62種類、カフスで12種類)が顧客にとってハードルにならないよう、実店舗でのコミュニケーションを大切にしています。
首を絞めつけない襟(えり)の角度や、スリムに見せてくれるアームホールのサイズ感も細かく調整するなど、かゆいところに手が届くのはオーダーらしくていいですよね。
コンビニ2Fから伝説になった日本ブランドのオーダーシャツ
鎌倉シャツの既製シャツは、百貨店の1万円超えシャツに匹敵するといわれるほどクオリティが高いことは有名ですが、オーダーシャツでも、コストカットしつつ質のいい生地や、巻き伏せ縫いといった技術を投入する姿勢は健在。
コスパ抜群のオーダーシャツを注文したい方は、是非ともお試しくださいませ。
事前のサイズチェックサービスで安心
オンライン完結型について回る「入力したこのサイズは、今も正しいのだろうか?」という不安払拭のため、サイズ確認用のサンプルシャツ貸し出しサービスを行っています。
不具合があった場合の対応期間が10日と他のブランドと比べると短めなので、事前のサンプルシャツサービスを利用して、しっかり準備しておきましょう。
オーダースーツチェーン店舗日本一のオーダーシャツプラン
生地の仕入れから縫製・販売までをワンストップで行うことで、フルオーダーシャツながら、非常にリーズナブルな価格で利用できるのが特徴です。
フルオーダーで6,000円を切る破格の海外生産ブランド
海外生産や人件費のかからないオンライン店舗一極集中など、これでもかとコストカットしてシャツ1枚あたりの価格をおさえています。
本来は、ハードルが高いフルオーダーですが、この価格帯なら気軽に注文できますね。
OEMで培った技術力で仕立てる老舗
世界の一流ブランドのOEMを手がけてきた技術力と、300種類以上ある生地からシャツをオーダーできるのが魅力です。
あとがき
以上、オーダーシャツの基礎知識とおすすめ店舗・ブランドを紹介しました。
参考になりましたでしょうか?
「パターン」「イージー」「フル」とざっくり3種類に分類できるオーダーシャツ。
闇雲に、ゼロから作るオーダーシャツが至高!という訳ではなく、お財布や各店舗・ブランドの特徴などと相談して、一番適切な選択をしてくださいね。
では『紳士のシャツ』編集部の玄木がお送りしました。
ではでは。
究極の着心地を追及する日本のシャツブランド「インダスタイル トウキョウ」特集
“宇宙飛行士の船内作業着”を仕立てた技術と型紙をベースに始まった「インダスタイル・トウキョウ(INDUSTYLE TOKYO)」は、1956年創業の老舗メーカー『丸和繊維工業』が展開する日本のシャツブランドです。
オリンピック選手の競技ウェアや、宇宙船飛行士の船内作業着など、プロフェッショナルのパフォーマンスを支える服に採用された「動体裁断®」という技術を世界で初めて、ワイシャツに投入。『試しに一度着て見たら、他のブランドのシャツが着られない』といった声が寄せられるような着心地を生み出しています。
『アド街ック天国』やNHKなどの映像メディアから、ゴルフ雑誌EVEN、ディスカバリージャパンなどなど、様々なメディアで取り上げられています。