日本最古の靴メーカーは、1872年創業の大塚製靴。
洋靴という、ルーツが国外というジャンルの中で、世界でも老舗のひとつに数えられる名門です。
本日は、2022年に創業150周年を迎えた大塚製靴について、その歴史や逸話を紐解きつつ奥深い魅力に迫ってまいります。
絶対に押さえておきたい名作シューズなど、靴マニアのみなさんにとっても有益な情報を含めてお届けするので、ご期待ください!
創業150年!日本最古の靴メーカー『大塚製靴』とは?
歴史ある老舗には、語るストーリーや逸話があります。
その背景を知って選べば、手にしたアイテムはより味わい深く感じられ、愛着が湧いてくるものです。
ということで、はじめに大塚製靴の歴史と逸話を見ていきましょう。
世界の老舗洋靴メーカーはいつ創業?
世界で現存最古の靴メーカーは、1596年創業ドイツのエドワード・マイヤーと言われています。
そして、名門シューメーカーの中でも老舗というと、1829年英トリッカーズ、1850年米ジョンストンアンドマーフィー、1850年伊ベッタニン&ヴェントゥーリ、そして、1866年英ジョン・ロブ。
洋靴の本場である西欧にルーツを持つこれらの老舗に続くようにその歴史をスタートしているのが、1872年創業、現存する国内最古の洋靴メーカー、大塚製靴です。
明治維新によって、日本の社会生活に西欧の文化が取り入れられていった、文明開化の時代。
1873~75年がそのピークとされています。
大塚製靴が創業した1872年は、まさに、文明開化がピークを迎える直前期でした。
創業者は、靴産業の父「大塚岩次郎」
大塚製靴の創業者は、日本靴産業の父とも称される大塚岩次郎。
14歳という若さで、東京・新橋に前身となる「大塚商店」を創業します。
当時、文明開化が進む時代の中で「これから日本人の生活には洋靴が絶対に必要になる。そのとき本場西洋の靴にも遜色ない高品質の靴作りができるように。」と考え、技術の修得に励んだのだそうです。
まだ日本には洋靴を履く文化がなく、靴自体が珍しかった時代。
大塚商店の運営と平行して、国内最高の技術を持っていたと伝えられている「伊勢勝製靴場」に通い、技術の研鑽に努めました。
1880年、岩次郎氏が22歳の時のエピソードに、次のようなものがあります。
ある紳士が靴を修繕するために大塚商店に立ち寄った時、そのイギリス製の見事に作られた靴に感動した岩次郎は、“同じ靴を新たに作って納めるから、その靴を分解させて欲しい”と懇願した。
イギリスから持ち帰った大切な靴だからという理由でその紳士は岩次郎の懇願を拒絶したが、諦め切れない岩次郎が再三にわたって懇願した結果、その熱意にほだされてついに承諾してくれた。 岩次郎はその靴を分解して納得いくまで調べ上げた上、新品を作って数日後に届けたが、その紳士はイギリス製にも優る立派な出来栄えだと感服し、この若い靴工の腕前を絶賛したと言う。
引用元: 大塚製靴公式オンラインショップ
岩次郎氏の熱意と研鑽の結果、洋靴という分野の最高峰へと駆け上がって行った大塚製靴。
鹿鳴館へ出入りする名士など、その時代を牽引した人々に高く評価されるのは、必然とも言えることでした。
1882年、明治天皇の御靴製作を拝命
大塚製靴を知る人の中には、皇室御用達、宮内庁御用達の名門、というイメージをお持ちの方も多いですよね。
岩次郎氏に頼み込まれて靴を譲り、結果としてその腕前を絶賛した紳士とは、宮内省からヨーロッパに派遣され、帰国したばかりの長崎省吾氏でした。
これが縁となり、1882年、岩次郎氏は明治天皇の御靴製作を拝命。
宮内省御用達の看板を掲げることとなったのです。
1884年海軍省、1886年陸軍省より軍靴の製造を受注。
大塚商店が位置していた新橋の芝露月町は、当時陸海軍の軍装関係の店が密集する界隈であり、陸海軍将校がよく出入りしていたのだそう。
後に総理大臣にもなる海軍大将山本権兵衛もその一人であり、大塚商店の顧客でした。
そして1884年、水兵用半靴の製造規格に伴い、大塚商店は最初に指名発注を受けるに至ります。
1886年には陸軍からも軍靴の発注依頼を受ける事に。
当時発行されたカタログには「宮内省、陸軍省、海軍省御用」の表記がなされています。
1889年・パリ万博で銀牌を受賞
洋靴の最高峰として名前を知られるようになった大塚製靴は、その技術力の高さを各所で評価されていきます。
その最たるものが、1889年パリ万国博覧会受賞した銀牌。
創業からわずか17年足らずで、本場西欧のシューメーカーと比肩する技術力を認められるまでに至ったのでした。
大塚製靴の名作シューズ3選
大塚製靴のラインナップは、その信念に合わせていくつかのラインに分かれています。
中でも知っておきたい「リピーター多数!ビジネスシーンに最適なレザースニーカー」「伝統と技術の最上級ラインオーツカM5」の2ラインのエッセンスを楽しめるから、人気のアイテムをご紹介します。
【シルエットや履き心地に、こだわりたい人へ】スリムと快適な履き心地を両立させたスニーカー
写真のとおり、非常に細いシルエットなので「格好いいけど、足が入るだろうか…」と心配する人が多いのですが、実は靴幅3E仕様。
見た目のスリムさからは想像できないほどの“優しい一体感”が特徴です。
土踏まずの部分をグイッと引き上げるような設計になっているので、学生時代にスポーツをやっていた人は、野球やサッカーのスパイクの“フィット感”を思い出すこともあるかもしれませんね。
「ちょっと奮発して、高品質なスニーカーを探したい」
「いい日本製スニーカーを探している」
という方には、ぜひ是非オススメしたい一足と言えます。
▼紹介したスニーカーに寄せられるコメント
スタイル、履き心地ともに大満足です!
5.0
バーガンディに続き、今回はブラックを購入。最初のバーガンディが予想以上、 期待以上の見栄え。
そして私には履き心地がピッタリで非常に歩きやすかった。 バーガンディをプライベート用に回し、今回のブラックはビジネス用にするつもりです。引用元:公式通販サイト
アッパーの素材(足の甲をつつむ部分の素材)
ソールの種類(靴底の種類)
バンプの長さ(≒つま先から靴ひも1列目までの長さ)
特長
ブランド名
生産
【大塚製靴の最高級ラインM-5シリーズの職人が仕立てる】革靴デザインとスニーカーソールを融合した革靴スニーカー
非常に細いシルエットを見て「格好いいけど、足が入るだろうか…」と心配する人が多いのですが、実は靴幅3E仕様。
見た目のスリムさからは想像できないほどの“優しい一体感”が特徴です。
「デザイン」と「現実的な実用性」にとにかくこだわっているため、ご予算に余裕がある方は、ぜひ是非チェックしてみてくださいね。
高級素材の味を存分に活かした、日本男児専用の疲れにくいチャッカブーツ
勿論、ただシンプル(単純)で終わる筈もなく、わずかな半円形ステッチを加えることで立体感を強調したり、靴ひもを通す穴の列(=アイレット)を一般的なブーツよりも上に配置することで、足の甲からつまのラインに色気を加えたりと、職人たちの「遊び心」と「誇り」がしっかりと刻まれています。
アッパー(足の甲を包む部分)素材
ソールの種類
特徴、キーワード
ブランド名
日本最古の靴メーカーで一生ものの紳士靴を手にしよう
現存する日本最古のシューメーカー『大塚製靴』について、その歴史や逸話と名作シューズをご紹介してきました。
一生ものの紳士靴を検討していると、一度は目にする名門。
その魅力の一端に触れていただけましたでしょうか。
みなさんにとって、価値ある情報となっていましたら幸いです。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。
https://www.shoe-collection.jp/
六本木ヒルズ ウエストウォーク4F
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究極の着心地を追及する日本のシャツブランド「インダスタイル トウキョウ」特集
“宇宙飛行士の船内作業着”を仕立てた技術と型紙をベースに始まった「インダスタイル・トウキョウ(INDUSTYLE TOKYO)」は、1956年創業の老舗メーカー『丸和繊維工業』が展開する日本のシャツブランドです。
オリンピック選手の競技ウェアや、宇宙船飛行士の船内作業着など、プロフェッショナルのパフォーマンスを支える服に採用された「動体裁断®」という技術を世界で初めて、ワイシャツに投入。『試しに一度着て見たら、他のブランドのシャツが着られない』といった声が寄せられるような着心地を生み出しています。
『アド街ック天国』やNHKなどの映像メディアから、ゴルフ雑誌EVEN、ディスカバリージャパンなどなど、様々なメディアで取り上げられています。
『アド街ック天国』やNHKで話題!インダスタイルトウキョウのおすすめ動体裁断®アイテム
インダスタイルトウキョウで人気の秋冬アイテム
皇室御用達『傳濱野』
メンズライン特集
“老舗の当主が欲しいもの”を、皇室御用達の確かな仕立てで。
▼ブランドの概要
『傳濱野(でんはまの)』は、ロイヤルファミリー3代からご用命を受けた濱野家による、日本のブランド。
その歴史はなんと140年前の明治初期から。
皇室に献上するフォーマルバッグを仕立てていただけあって、その仕立ての良さはお墨付きです。
そんな傳濱野メンズラインのコンセプトは、
「数えきれないほどのレザー・財布を見てきたブランド当主が、自分で欲しいと思ったものを作る」というもの。
そのコンセプトなだけあって、
「これこれ、こういうのが欲しかったんだよ」
という、大量生産では叶わないようなアイテムが展開されています。